こども用マウスピース型
カスタムメイド矯正歯科装置

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置とはマウスピースを使った歯列矯正の一種で、世界中で多くの人が利用しています。マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置はお子さまの成長段階に合わせた治療が可能なほか、従来とは異なるアプローチで矯正ができるため、たくさんのメリットを感じられるでしょう。

本項目では、こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置の特徴や適齢期、治療の流れなどをご紹介します。小学校高学年で急に歯並びが悪くなる理由など、お子さまの歯並びで疑問に感じやすいポイントとあわせて解説します。

こども用マウスピース型カスタムメイド
矯正歯科装置とは

こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置とは

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置とは、マウスピースを使った歯列矯正です。
マウスピース矯正は、透明で目立たたないこと、自由に取り外しができるため虫歯のリスクが低いことなどがメリットです。マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置の特徴について、より詳しく解説します。

こどもの成長段階に応じて
3つのタイプが用意されている

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置には、大人向けのものからこども向けのものまでがあり、以下の3タイプに分かれています。

青年期向けライン 成人用
若年層向けライン 中学生以上
中学生~高校生用 中学生以下

いずれも矯正の原理や特徴は変わりません。ただし、小学生以下のこどもの場合、乳歯と永久歯が混在していたり、あごが発達中だったりといった特殊な事情があります。小児向けラインでは、その点を考慮した機能が追加されており、多くの歯並びのこどもに適用することが可能です。

従来の小児矯正より素早く
治療できる可能性が高い

従来の小児矯正より素早く治療できる可能性が高い

小児矯正は、乳歯が残っている段階からはじめる「Ⅰ期治療」と、永久歯が生えそろってからはじめる「Ⅱ期治療」に分けて行うのが今までの常識でした。Ⅰ期治療であごを拡大してベースを作り、Ⅱ期治療で歯を動かすという段階を踏む必要があったのです。

しかしマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置には、この2つの治療を同時に進められるという特徴があります。そのため、従来の小児矯正と比べて、治療が終わるまでにかかる時間を大幅に短縮できる可能性が高いのです。

Ⅰ期治療・Ⅱ期治療とは

Ⅰ期治療・Ⅱ期治療とは

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置ではなく、ワイヤーを使って小児矯正を行う場合、Ⅰ期治療とⅡ期治療に分けて矯正を行います。それぞれの特徴は先述したとおりで、あごを拡大させて歯を動かすベースを作るのがⅠ期治療、実際に歯を動かしてきれいに整えるのがⅡ期治療です。

この2つは並行して進められないため、Ⅰ期・Ⅱ期の治療が終わるまでには長い時間がかかります。個人差がありますが、Ⅰ期治療には約2~4年、Ⅱ期治療には1~3年程度の期間が必要で、これは大きなネックになると言わざるを得ません。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置なら
Ⅰ期・Ⅱ期治療を1度にまとめられる

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置ならⅠ期・Ⅱ期治療を1度にまとめられる

一方のマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置では、ワイヤー矯正では分けて行うⅠ期・Ⅱ期治療を1度にまとめられます。あごを拡大させる矯正と、歯並びを整える矯正を同時に行えるため、治療期間も約18ヶ月前後まで大幅に短縮できるのです。

また、マウスピースは食事中や歯磨きの際に自分で自由に取り外せますから、衛生的で虫歯・歯周病のリスクも下げられます。口内の成長状態に合わせて、1週間に1度のペースで新しい型のマウスピースに交換するため、痛みを最小限に抑えられることもメリットです。
※子供の治療で完結することもありますが、二期に進む可能性もあります

歯式:永久歯の名前 上顎 下顎
1番:中切歯 7~8歳 6~7歳
2番:側切歯 8~9歳 7~8歳
3番:犬歯 11~12歳 9~10歳
4番:第一小臼歯 10~11歳 10~12歳
5番:第二小臼歯 10~12歳 11~12歳
6番:第一大臼歯(六歳臼歯) 6~7歳 6~7歳
7番:第二大臼歯 12~13歳 11~13歳
8番:第三大臼歯(親知らず) 17~21歳
※生えないこともあります
17~21歳
※生えないこともあります

※生え変わりには個人差がありますので、上の時期はあくまでも目安です。

こども用マウスピース型カスタムメイド
矯正歯科装置で歯列矯正するメリット

こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置で歯列矯正するメリット

こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置で歯列矯正するメリットは、治療にかかる時間を短縮できるだけではありません。抜歯をせずに治療できる可能性が高いこと、歯磨きの基礎を学びやすいこと、悪癖を見直せることなど、たくさんの魅力があります。

本項目では、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置で歯列矯正をするメリットを3つピックアップして解説します。ワイヤー矯正など、その他の矯正方法との比較検討をされている方は、ぜひ本項目を参考になさってください。

メリット1:歯列矯正のために健康な永久歯を抜歯するリスクが下がる

大人になってから歯列矯正を行う場合、歯を動かすスペースが足りないせいで、矯正前に抜歯せざるを得なくなる可能性があります。こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置には、あごの幅を広げる効果も含まれるため、スペース不足で矯正ができなくなるリスクを下げられることがメリットです。

あごの幅を広げられるのは、骨格が発達しきっていないこどもの時期しかありません。永久歯が生えそろう前からマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置で歯列矯正をはじめることにより、歯列矯正のために健康な永久歯を抜歯するリスクが下がります。

※症例によっては抜歯が必要となる可能性もあります

メリット2:歯磨きがしやすく口内の衛生環境を保ちやすい

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置はマウスピースを使った歯列矯正なので、お子さまや保護者さまが自由に付け外しできます。食事中に取り外せば、マウスピースと歯の間に食べ物のごみが残ることもなく、歯磨きもマウスピースを外した状態で行えるため衛生的です。

一方でワイヤー矯正を選ぶ場合、原則として治療途中で矯正装置を取り外せません。食事や歯磨きの感覚が治療開始前と変わってしまいますし、矯正装置と歯の間にごみが挟まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

こども用マウスピース型カスタムメイド
矯正歯科装置はいつからはじめるべきか

こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置はいつからはじめるべきか

結論として、こども用マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は、小学校低学年にあたる6歳~9歳の時期にはじめることをおすすめします。マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置をはじめるには以下の条件を満たす必要があり、それをクリアできる年齢が小学校低学年にあたるためです。

  • 第一大臼歯が生えている
  • 切歯の2本以上が3分の2以上生えている
  • あごの3分の4以上に乳歯がある、もしくは永久歯が2本以上確認できる

上記の条件を保護者さまが確認することは難しいため、小学校入学後を目途に検査にお越しいただき、はじめられるか確認するとよいでしょう。

口腔内光学スキャナー
iTero 5DPlus

口腔内光学スキャナーiTero 5DPlus

口腔内光学スキャナーの最新バージョン iTero 5DPlusを導入しております。撮影ビットも精密でより高画質なスキャンデータを撮ることができるため精密な検査をすることができます。
また、撮影がお子様にもお待たせすることなく、早く、正確なデータが取得できるため、治療計画やマウスピースの精度もより向上します。

I期治療をはじめるべきタイミングは6~7歳ごろ

I期治療をはじめるべきタイミングは6~7歳ごろ

Ⅰ期治療をはじめるのにふさわしいタイミングは、6~7歳ごろです。このころから第一大臼歯が永久歯に生え変わり、12~13歳ごろにかけてすべての歯が永久歯に生え変わります。つまり6~7歳は、今後の歯並びに大きな影響を及ぼす大切な時期です。

とくに前歯が生え変わった前後は、それまでと比べて見た目が大きく異なりますから、保護者さまも将来の歯並びに不安や疑問を抱きやすくなるでしょう。この時期までには1度矯正歯科医の検査を受け、歯並び・噛み合わせに問題がないか確認することをおすすめします。

小学生高学年は歯並びが
急激に変わりやすい

小学生高学年は歯並びが急激に変わりやすい

乳歯から永久歯への生え変わりは12~13歳ごろまで続きます。この時期はこどもの口内にとって劇的な変化が加わっている時期で、歯並びが急激に変わりやすいタイミングです。とくに小学生高学年になり八重歯が生えると、見た目や噛み合わせが急に変化することもあります。

永久歯が生えそろって安定するまでは、半年~1年に1度のペースで矯正歯科の検診を受け、成長度合いを確認することをおすすめします。

歯列矯正の適齢期を逃さないために
定期的な検査を受けましょう

歯列矯正の適齢期を逃さないために定期的な検査を受けましょう

歯列矯正が必要かどうか、あるいは歯列矯正に適した時期かどうかは、お子さまの歯並びや噛み合わせの状態によって判断します。とくにマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置で行える「あごの骨を広げる治療」は、骨が発達しきっていない10歳未満でしかできません。

歯列矯正の適齢期を見逃さないために、矯正歯科で定期的な検査を受けましょう。大阪・難波の悠太こども矯正歯科では、カウンセリングや検査を無料で承っております。歯並びに関する不安や、ケアの方法といったご質問にもお答えいたしますので、ぜひ1度当院にご相談ください。